Bustle Pannier Crinoline

バッスル・パニエ・クリノリン

わいせvsまなか その1

「これからは若い世代の声に耳を傾けていきたいと思っている。」わいせっつー氏はそう言って、次の対談相手に驚くべき相手を指名した。今をときめくLittle Glee Monster(通称リトグリ)のmanakaこと福本まなか氏である。何寝ぼけたこと言ってんだ殺すぞとスタッフ全員が思ったものの、あの姫川ゆうなさんも会ってくれたのだからもしかしたら、とダメ元でオファーしたところ、なんと超多忙なスケジュールを調整して会ってくださった。3月、都内某所で、世界に羽ばたく若き天才と、やつれたサラリーマンが邂逅した。(※この対談は妄想でありフィクションです)

 

わいせっつー(以下、わいせ)「お忙しいところホントすみません!」

 

福本まなか(以下、まなか)「初めまして、今日は宜しくお願いします」

 

わいせ「正直、まさか会っていただけるとは思いませんでした……事務所的に大丈夫ですか?」

 

まなか「めっちゃ反対されましたね(笑)」

 

わいせ「やっぱり(笑)」

 

まなか「だって名前からしてヤバイじゃないですか。メンバーもツイート見て『うわ、なんなんこの人?!』『下ネタしか言うとらんやん絶対ヤバい人やって!』みたいな反応でしたよ。全力で止められました。」

 

わいせ「それ普通だと思います。それなのになぜ会ってくださることにしたんですか?」

 

まなか「下ネタをいうこと自体は褒められたものではないかもしれないけど、1つのことにひたむきに打ち込んでいるという意味では、私たちと同じかもわからんなって思ったんです。」

 

わいせ「そんな…嬉しすぎますね」

 

まなか「対談することになってツイート読ませてもらいましたけど、なんか意味がよくわからないものとか、とにかくキモいのとか、正直ありました。でも、なんていうんやろ、モーメントで数年前のツイートも見ましたけど、今と変わってなくて。」

 

わいせ「成長しない男…」

 

まなか「いい意味でですよ?私たち2014年10月がメジャーデビューなんですよ」

 

わいせ「そうなんですね!僕がわいせっつーを始めたのも2014年です。12月ですね。」

 

まなか「私たちメジャーデビューから本当にいろいろあって…そんな中で原点を忘れずに今日までやってきたという思いがあるので、同じような時期に生まれたアカウントが原点を忘れずにやってきているっていうことで、共感できる部分は……ないわけではない、ある事はあったんです。」

 

わいせ「もったいなきお言葉です。もちろん僕のくだらないドスケベな冗談と、日本が世界に誇る唯一無二の歌声とでは、同列に語るだけで怒られてしまいますけどね…ところで、原点を忘れないようにという話がありましたけど、デビュー当時と今で変わったことと変わってないこと、ありますか?」

 

まなか「私たちは複数の歌声でやっているので、一人一人が自分の個性で歌を届けようというのと同時に、一緒に声を出したときにどう聞こえるかということはすごく意識してますね。それはデビュー当時から変わらないです。でも、私自身デビューしたての頃はまだ『いかに上手く歌うか』という意識が強かったですね。音程とかリズムとか。もちろん表現のことはデビュー前から考えてましたけど、経験を積んで、『この歌をどう表現するか』『どう届けるか』という事をそれまで以上に考えるようになりましたし、それに対応する引き出しも増えました。」

 

わいせ「なるほど…やはり次元が違いますね。かなり小さい頃から人前で歌を歌われてらしたんですよね?子供の頃はどんな感覚で歌をとらえていたんですか?」

 

まなか「そうですね、小学生の頃には地元のイベントで歌ったりしてましたね。中学生のときには一人でテレビに出たりして…リトグリに入ったときも中学生でしたけど、ちっちゃい頃から歌うのが好きで、楽しくて気持ちいいから歌うっていう感覚だったと思います。なにかを届けようとかは最初はなかったかな。わいせっ……名前言うのちょっと恥ずかしいですね〜(照)…わいせさんは、小さい頃からえっちなことばっかり言ってたんですか?」

 

わいせ「まぁー言わないわけではなかったですけど、下ネタばっかりってことはなかったですね。少なくとも大学入るまでは、男友達にすら『ちんこ』とか言ったことないですよ。あ、スミマセン……」

 

まなか「大丈夫です。一応覚悟してきましたから。でも私のことをえっちな感じでイジるのはNGです……マネージャーさんからも伝わってると思いますけど。わいせさん自身の話なら大丈夫ですよ。」

 

わいせ「わかってます!今もすぐそこで僕を鋭い眼光で監視してるマネージャーさんにキツく言われてますから!」

 

まなか「わいせさんの原点はなんですか?ツイッターでこういうことをしようという、そもそもの始まりというか」

 

わいせ「インターネットで冗談を言っていきたいという思いは前からあったのでいろいろ試していたのですが、ツイッターっていいんじゃないかなって思ったものの、思いついた冗談をただ漫然と呟くのはダメだろうって思いまして。それじゃ埋もれてしまうから、何か他の人と差別化を図りたいという思いがありました。そこで、1つのテーマに限定して呟こうと決めたんです。音楽とか映画とか何でもよかったんですが、ネタ切れを起こすこともなく、一番冗談として汎用性が高いものという事で、性欲縛りというのを最終的に決めました。」

 

まなか「そうなんですね!ちょっと意外でした。」

 

わいせ「意外ですか?」

 

まなか「たぶんほとんどの人は、わいせさんのツイートを見て『あーこの人はめっちゃエロいこと言いたくて仕方がないんやろな』って思うと思うんです。でも今のお話だと、エロいこと言うぞーってのがスタートではなくて、他と違うことしようって考えて、戦略としてエロいことを選んでますよね」

 

わいせ「そういう側面はありますね。まなかさんは、もちろん他と差別化するために歌を選んだのではなく、『私には歌しかない…!』という想いだったわけですよね。」

 

まなか「そうですね、私にとって歌はとって特別なところに位置してますね。でもいろんな事に興味はあるんですよ。ギター練習したりとか。でも、音楽以外のことも含めて、どんな事でもプラスなことが歌に返ってくると思ってます。人生のあらゆる経験が全部歌に返ってくるなって実感してます。」

 

わいせ「僕も日常のあらゆる材料がツイートの元になっていますね。もう長いことやってるんで、ありがちなエロい話とか、どっかでコレ聞いたなってなっちゃうんで、エロと全然関係ないものの方が発想のスタートとしてはいいんですよ。たとえば…ここにコンビニのサンドイッチがあるとしますよね、そしたら『サンドイッチ×性欲』でなんか書かないかな……って思うわけです。そういう方が浮かびやすい。」

 

まなか「じゃあ、年がら年中エロいことばっかり考えてるからこその性欲縛りツイッターというわけでは、必ずしもないんですね」

 

わいせ「それは♪Yes and no〜Yes and no〜ですね(編集部注:リトグリの『私らしく生きてみたい』の一節を口ずさむ)

 

まなか「(笑)ありがとうございます」

(続く)(第2回)