AVにおけるキスシーン
童貞を脱したらAVにおけるキスシーンの重要性に目覚めた。
— わいせっつー(Yset2) (@Yset2_Yset2) 2014年12月6日
若い頃はAVなんて脱いでセックスしてりゃヌケたから冒頭の小芝居なんて邪魔なだけだったけど、今じゃ「妹の友達が〜」とか「義理の妹が〜」みたいな設定こそ大事。最近はとうとう冒頭のドラマからキスシーンくらいガッツリみて、ソフトな絡みを重点的に見て、挿入シーンとか飛ばす境地に達した。
— わいせっつー(Yset2) (@Yset2_Yset2) 2014年12月15日
この歳になるとAVはキスシーンが一番ヌケるんだけど、だいたいキスは絡みの冒頭だけなんだよな。最初にやった上で、最後の発射の時にもたくさんキスしてほしい。曲で言えばミスチルの「名もなき詩」とか「365日」のみたいな構造にしろってことだよ。
— わいせっつー(Yset2) (@Yset2_Yset2) 2016年4月16日
冒頭からいきなりいくつか自分のツイートを引用しました。
AVに興奮する類型は大きく分けて、①女体の形状や質感に興奮する、②状況に興奮するの2パターンあるのですが、この②をさらに分類することができて、その大部分を占めるのが「相手との関係性に興奮する」というものです。
キスになぞらえて上記を考えると、①は例えば舌や唇のヌメヌメした質感にエロさを感じる、という状態がそれにあたると思いますが、さらに拡大解釈して言えば、エロイのは口まわり全てであり、舌だけでなく唇や歯もエロイのです。この口まわりのエロさというのは、この前の「フェラの本質 - Bustle Pannier Crinoline」という記事にも書いたとおり、見ても平気なモノ・触れても平気なモノ・匂いを嗅いでも平気なモノの範囲と比較して口に入れても平気なモノの範囲は極端に狭いがゆえに、何かを口にすることがそれに対する最大限の親密性を示すことになるという点に直結しています。つまり、口まわりに興奮しているとしてもそれは①ではなく実は②であり、相手との親密性に興奮していることに他ならないのです。
口に入れても平気なモノの範囲が狭いことは、毒や危険が体内に取り込まれないように口腔内や唇が敏感な作りになっていることを意味しています。それほど神経が発達しているところに、異性のこれまた神経が異様に発達しているところを接触させるのですから、性的なダイナミズムが脳みそに直接叩き込まれるようなものです。
初めて実際に異性とキスをすると、それが単なる漫画やドラマで見てきたような、「手をつなぐ」と「セックス」の間にあるステップとか儀式ではないことに気付くでしょう。キスとは、互いの脳みそを口経由で直結し、あからさまなまでのセックス(性器の挿入行為ではなく、性という広い意味)を交信するような行為であることを思い知るはずです。
異性とキスをしたことのない者は、そのことを知らないため、「手をつなぐ」の次の段階のステップでしかないキスシーンは、AVにおいては退屈で不要なシーンとしか思えないでしょう。
一般的に、歳を重ね、経験を積んでいけばいくほど、①よりも②が重要になってくるといえると思います。逆に若い頃は①が重要なので、乳房や性器そのものの扱いがAVの良し悪しにおける決定的な要素となりがちです。キスシーンは①の側面が弱いので、若い頃にはキスシーンの重要性があまり理解できない場合が多いのではないでしょうか。①は深めようと思っても限度がありますが②はいくらでも深まっていきます。②の側面が圧倒的に優位なキスシーンは、AVにおける最も奥深いシーンの1つであり、今後いくら歳をとってAVを見ていっても飽きがこない要素でもあると思います。