過ぎゆく2017年、来たる2018年(第2回)
今から言うことは嘘なので真に受けないでほしいのですが、先日AV女優の姫川ゆうなさんと都内のホテルで対談し、わいせっつーの本年の活動の総括と来年に向けた展望を語ってきました。これはその第2回です(第1回はこちら)。もう一度言いますがこれは架空の対談です。
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姫川ゆうな(以下「姫川」):ところで、さっき一番好きなタイトルはひもパンのやつって言ってましたけど、普通ああいう時って私が単体で出てるのを言うと思うんですよね(編集部注:ひもパンの作品は3人の女優によるオムニバスで姫川氏はその1人)。なぜあえてあれを挙げたんですか?
わいせっつー(以下「わいせ」):作中で描写されているキャラクターと姫川さんの演技がバッチリはまっていたからです。姫川さんは決して宝塚女優タイプじゃなくて、かといっておしとやかな深窓の令嬢タイプでもなく、明るく笑い転げる溌剌とした少女のようなあどけなさの残る役柄を得意とすると思うんですよね。
姫川:まぁ、年齢的にも高校生役とか。
わいせ:その「若さゆえに無敵」みたいな存在感をすごく感じさせてくれるから、あのひもパンは最強なんです。大人をたぶらかして楽しむ高校生の全能感というか。
姫川:いつまで高校生役ができるかわかんないですけどね。じゃあ、話を戻して、さっきの「絵ネタ」「歌ネタ」っていうのは、どういうふうに振り返っていますか?
わいせ:実際「絵ネタ」「歌ネタ」と定義するほど大したものではないですけど、自分はエロいことだけじゃなくて、せっかくお絵描きとか音楽が好きなのだから、自分らしいことをしようと思って、たまに絵とか歌とかをツイートしたりするんです。
姫川:画像とか動画でってことですか?
わいせ:はい。2016年の後半はわりと仕事に余裕があったので、漫画とかの時間がかかるやつやってたんですけど、2017年は、特に後半は、漫画は全然なくて、絵もイラストっぽいのが増えました。
姫川:ネタ切れですか?
わいせ:それもあるかもしれないですが、やはり仕事のせいですね。なので、2018年は漫画の構造をしたものをまた描きたいですね。
姫川:本当は漫画を描きたいのに忙しいから仕方なくイラストを描いているんですか?
わいせ:いえ、イラストはイラストで、描きたいと思ったものを描いているんですけど…
姫川:じゃあ、その時その時でやりたい事をやれているのだから無理して漫画描こうって思わなくてもいいんじゃないですか。描きたくてたまらなくなったら忙しくても描くと思うんですけど。
わいせ:なるほど…
姫川:あまり仕事の忙しさのせいにしない方がいいと思いますよ。自分が何をしたいのかに意識を集中する方がいい気がします。
わいせ:ありがとうございます。あと歌の方ですが、これは2017年の後半から始めたもので、よく歌の上手い人がやってる「歌ってみた」みたいな趣旨ではなくて、あくまでもツイッターでやってる性欲ネタのバリエーションとして歌のフォーマットを取り入れてます。これが自分としては結構好きで、来年以降も歌のフォーマットを使っていろいろやりたいなと思ってます。
姫川:たとえば?
わいせ:今のところオリジナルというか、ほぼ即興で作って歌ってるんですけど、替え歌とかもアリかなと思ってます。
姫川:なんで今年の後半になって歌をやり始めたんですか?それまではやろうと思わなかったんでしょうか。
わいせ:今年に入ってからキャス配信をやるようになったことが大きいです。それまではインターネットに自分の声を流すことにはかなりの抵抗がありましたけど、キャスで鼻歌レベルの歌を歌ったりするうちに抵抗がなくなってしまいました。姫川さんは仕事を通じて御自身の姿形や声が不特定多数に晒されることに抵抗を感じたりされますか?
姫川:それにどうしても耐えられない人はこの仕事しないでしょうね。よくわかってないでやってる人はいるかもしれないけど。
わいせ:そうですよね。ところでキャスの話が出たのですが、キャス配信を始めたというのが2017年の最大の変化です。性欲に関することを淡々と文字で呟くことだけが、わいせっつーとしての作業だったので、僕自身にとっても、僕以外の人にとっても、かなりインパクトがあったと思います。
姫川:どういうインパクトですか?
わいせ:僕の視点からは、ツイキャスで声を聞かれてしまうということは、恥ずかしい、身バレが怖い、イメージが変わるという三重構造の抵抗があって。
姫川:自意識過剰!
わいせ:そうなんですけど、そういう理由で、興味はあったんですけどなかなか実際にやろうとは思えなかったんです。それを好奇心が上回ってしまって、ついに一回ツイキャスをやったけど、やんなきゃよかったーって感じでしたね。
姫川:どうして?うまく話さなせなかったから?
わいせ:というより、今まで着衣の仕事しかしたことなかったアイドルが、セミヌード的な仕事を初めて受けた、みたいな…「あぁ、あんなとこまでさらけ出してしまった…」っていう。すみません。こんな喩えしていいのかな?
姫川:別に問題ありませんよ。でも、そんな感じだったのに、またやるようになったんですよね?やっぱり楽しかったってことですかね。
わいせ:お喋りというやり方で、文字ツイートでは味わえない新しい楽しみが生まれるということが徐々にわかってきたんです。あと、リアルタイムで他の人とやり取りするライブ感もツイッターではあまりないですし。さっきの三重の抵抗を、メリットが上回るようになってきたんで、今ではちょいちょいやるようになりました。
姫川:そんなに気負ってやるものなのかな、キャスって…メリットとかデメリットとかそういう次元で捉えたことないですけど。
わいせ:いや、僕も、メリットとデメリットを天秤にかけて衡量した上で行動してるわけじゃなくて、単に良い面が見えてきたってことです。
姫川:で、来年はどうしたいんですか?なんか新しいことしたいんですか、キャスで。
わいせ:実はここはあんまり考えていないんです。でも、歌とか絵とかと比べても、文字ツイート以外で今一番興味があるのがキャスかなって思うんで、2018年は何かツイキャスで革命というか飛躍を遂げたいという想いだけはありますね。
姫川:またキャスごときで大げさですね。。。
わいせ:例えば、朗読劇とか。
姫川: えっ、そういう方面ですか?
わいせ:例えば、ですよ?雑談じゃないものをやってみたい。
姫川:オナニー実況でもしたらどうですか?
わいせ:それは自分的にも聞いてくれる人的にもアウトだと思います…倫理的にアウトというより、面白くないと思います…
姫川:需要は女性のオナニーよりもだいぶ少ないでしょうね…
(第3回へ続く)
過ぎゆく2017年、来たる2018年(第1回)
今から言うことは嘘なので真に受けないでほしいのですが、先日AV女優の姫川ゆうなさんをインタビュアーに迎え、わいせっつーの本年の活動の総括と来年に向けた展望を語ってきました。もう一度言いますがこれは架空の対談です。
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わいせっつー(以下「わいせ」):初めまして。大ファンなのでお会いできて光栄です。
姫川ゆうな(以下「姫川」):初めまして。出演作見てくれて、ありがとうございます。好きな作品とかあります?
わいせ:一番好きなのはDOCのひもパンですね。あとは三井ゆり名義のkawaii*とか…あとはメイドでご奉仕のやつですね。
姫川:あぁ…結構初期のですね、わりと。
わいせ:私のツイートをご覧になったことは…ございますか?
姫川:えっと…(スタッフをチラ見)ごめんなさい、ないです。
わいせ:正直な御回答ありがとうございます。私は性欲に関係あることだけを呟くアカウントをやってまして、もうすぐ3年になります。
姫川:へぇ…下ネタだらけなんですね。(ここでスタッフからメモを渡されて読み上げる)もうすぐ今年も終わりますので、2017年のわいせっつーさんの活動を振り返って、いかがですか?
わいせ:そうですね、僕としては今年のわいせっつーとしての活動を5つの視点から省みてみたいと思います。
姫川:えっ、そんなにあるんですか…
わいせ:5つの視点というのは具体的には「サブ垢(ふっつー)」「絵ネタ」「歌ネタ」「キャス」「はてなブログ」のことです。
姫川:「絵ネタ」「歌ネタ」「キャス」「はてなブログ」はなんとなく想像つきますけど「サブ垢」の「ふっつー」ってなんですか?
わいせ:わいせっつーアカウントは性欲に関係あることしか呟かないという制約を自らに課しているので、性欲に関係ないこと、つまり普通(ふっつー)のことを呟くための別のアカウントがあるんです。(スマホを見せる)これなんですけど。
姫川:へぇ…やっぱりメインの垢よりだいぶ人気がないですね。
わいせ:やはり世の中が僕に期待するのは性欲関連ということなのでしょう。
姫川:いや、別に世の中とか期待とかいうほど大それたものじゃないとは思いますけど、はっきりテーマが決まっている方が、逆にクリエイティブになるっていうのはあるんじゃないですか。
わいせ:それは言えますね。そんなわけで僕のサブ垢は「それ以外」「その他」「じゃない方」アカウントという、消極的、受動的、他律的な存在でしかなかったわけです。
姫川:影みたいなものですよね?
わいせ:まさにそうです。実体があるからこそ影がある。影だけが独自に存在することはできない。それが1つの反省点でもあるんです。もったいないなと。
姫川:ポテンシャルを活かしきれなかった?
わいせ:ええ。なので2018年は、ふっつーに積極的な意味を見出していきたいと思ってるんです。
姫川:具体的にはどういうふうに?
わいせ:まだはっきりとは決まっていませんが、たとえばわいせっつーの方では、ある種のシリーズものというか、お決まりのパターンみたいなのができているので、ふっつーの方でもそういうシリーズものみたいなものをやるっていうのは一案だと思ってます。何かご提案やご助言頂けるとうれしいのですが…
姫川:うーん、特にないですけど、多分もっとフォロワーが増えた方がいいと思います。
わいせ:なるほど…
姫川:そもそも、性欲縛りって言って、こだわりがあるように見せかけて、性欲に関係ないこと用のアカウントを別に作るっていうのが正直わかんないんですけど。性欲以外も呟きたいなら全部1つのアカウントでやればよくないですか?
わいせ:それはですね、性欲関連のツイートしかしないアカウントという存在が欲しかったんです。こいつをフォローするとひたすら性欲関係しか言わねーなっていう。それを良いと思ってくれる人にフォローしてもらうという形が僕にとっては理想なので、そこに性欲以外のツイートが流れ込むならこいつフォローする意味ないわって思う人もいるだろうし、むしろそういう人から求められる存在になりたいんです。でも、こいつが性欲以外も呟くならそっちも読んでみたいわって思ってくれる人もいるかもしれなくて、その両方が共存できるようにアカウントを分けてるんです。
姫川:へぇ…そのこだわりがよくわからないですけど、とにかく分けることに意味があるんですね。
わいせ:あとは、先程言及した「絵ネタ」「歌ネタ」をふっつーの方でもやれたらいいなとは思いますね。でもよく考えたらわいせっつー垢でも特にエロ要素のないただの女子高生の一枚絵とかを出しちゃってるし、差別化は難しいかもしれないです。
姫川:まずはメインのアカウントの絵とか歌のクオリティを高めることを考えた方がいいかもしれないです。
わいせ:うぅ…
(第2回へ続く)
ゴンゲ #7
ジュネの乗り気な様子を活用してゆう子の不機嫌さを自然な形で封じ込める方向に持っていくことにした僕は、2人をソファに座らせ、僕の村にヤツがもたらした厄災について説明を開始した。話を始めてしまえば、ゆう子の意識は話の内容に向いて、自動的に怒りは収まるはずだと僕は楽観していた。
「女たちはみんなヤツら一味の虜になってしまったんです・・・」
「本当ですか?この辺りじゃそんな話は聞かないですけど?」ジュネは真面目に話を聞いて受け答えをしているが、ゆう子は終始自分の髪の毛をいじっては毛先をまじまじと眺める一連の動作を緩慢に繰り返すだけだ。
「そもそも、宏樹さんの村ってどこにあるんですか?ずいぶん遠くから来たみたいな言い方ですけど?」真顔のまま、やや早口でジュネが質問してくる。どうやらこの子はどちらかといえば優等生タイプのようだ。
「ここから500ワーディクスくらいです。」
「そんな距離を歩いてきたの?」だしぬけにゆう子が口を挟んできた。「車はないの?」
僕の声は自然と沈んでしまった。
「タイヤが動かないんです。」僕はちらりと自分の靴の落ち切らない泥に目をやった。「女たちの愛液で地面はドロドロになってしまい、村から車は出られない・・・」
ゆう子は顔を強張らせて僕の方を見ていた。いつの間にか髪の毛いじりはすっかりやめていた。一方で、なぜかジュネが神経質に指の爪をいじりはじめた。
「正直さぁ」ゆう子が固い表情のまま言った。「そいつらがどれくらい凄い奴らなのかとかいまいちイメージわかないけどさぁ」ジュネは、まるで自分が話しかけられているかのように几帳面にゆう子の方に顔を向けて話を聞いている。「聞いてると、かなり大規模な事件っぽくてさぁ、たぶんゴンゲ引っ張り出さないと話にならない感じするんだけど・・・」
僕は黙り込んでしまった。
正確に言うと僕は、それまで見えていなかった2つの現実がにわかに目の前に立ちはだかったような感覚に陥っていた。一つは、いつの間にか僕の心理は、この2人を僕の村に連れて行けば物事が解決するかのような根拠のない前提を作り上げていて、その前提に僕は盲目的にすがっていたという事実だ。そしてもう一つは、ゴンゲほどではないにしろ性欲が強くて頼もしい戦士と勝手に思い込んでいた目の前の二人の女性は、顔を強張らせたりソワソワと緊張したりしており、そんなある意味ごく普通のか弱い女性たちを何のいわれもなく僕は、危険に晒そうとしていたという事実だ。
僕はいったい何様なんだ。
これが我にかえるという感覚か。
僕は心の画用紙にいつの間にか淡く滲んだ絵の具で描かれていた絵の1ページを無造作に破り捨てて、ひとりでヤツらに立ち向かう絵の下書きを始めた。ゆう子とジュネは、抜け殻のような男が階下へ降りていく足音を聞いた。
バーを出ていく寸前に飲み代を払っていないことに気付いた僕は、戻って紙幣をポケットからまさぐり出してカウンターに置いた。最後にもう一度店内を見回す。客は男も女も変わった様子はない。ゆう子もジュネも下りてきた様子はない。ゴンゲもいない。
僕はついに店を出た。
もう一度この500ワーディクスを歩いて戻ろう。いや、もうヤツらはこの近くまで来ているかもしれない。
急ぎ足で、来た道を戻っていく。いつの間にか台風でも来たかのように風が強くなっている。僕は、思ったよりも帰還に時間がかかりそうだと覚悟を決めた。しかし、こんな強風の中を徒歩で長距離歩かなければならないという状況のわりには、僕はさほど悲壮感に包まれていなかった。それは、誰かに頼る気持ちを捨て、自分でなんとかしてやろうという決意があったからかもしれない。そこまで考えて僕は初めて、ゴウゴウという風の中に、風とは明らかに異質な音が混じっていることに気付いた。風がなければもっと早く臭いで気付いていただろう。
「宏樹さ~ん!」
僕の後ろから、馬が追いかけてきていた。ジュネが乗っていた。
性欲落語「蜜柑」
最近やたらめったらに暑いですが、皆さん脱水症状になってやしませんか?こんな日にはよく冷えたトロピカルフルーツなんて最高です。
こないだ東南アジアに旅行に行ったんですが、あそこは、フルーツがすごい!でも日本人観光客の若い女性がフルーツにかじりつきながら「どうしよう、マンゴーの汁がスカートに付いちゃった…シミになっちゃう…」だなんてか細い声で言いやがるもんだから、俺ぁ思わずこう言ってやったんです。「おいテメェ、そんな声でそんな事言われたら俺のズボンにまでバナナのシミができちまうじゃねえか!」って。
さて、そんな素敵なフルーツですが、江戸時代はもちろん今みたいに多様な種類はない。柿だの桃だのってのはもちろんあったが、今みたいに冷蔵技術や輸送技術がないんで、旬の時だけ、産地からそう遠くない地域で食べられてたわけだ。今日はひとつ、江戸時代にも食べられていた果物、蜜柑が出てくる噺をしてみようと思います。
甚兵衛は女の裸がめっぽう好きな男で、父親譲りのド助平野郎だ。甚兵衛の親父は女の裸が三度の飯より好きだったんで、最後は飢え死にしちまったって話もあるとかないとか。そんな甚兵衛の朝はこんな感じです。
「ふぁ〜(あくび)、よく寝た。あれ?ないぞ…!!ない…ない!どこいったんだろう、女体がない!…って、いつもの事か。おらぁ独り暮らしだもんな。なんであるはずのない女体を毎朝探しちまうんだろう。まあいいや、今日も愛しのおりんちゃんに逢いに出かけようかね〜。」
テクテク…
「おりんちゃんの身体はいつ見ても最高なんだ!おりんちゃんも俺のこと好いてくれてるけど、じゃあめおとになるかっつったら、違うんだよな。俺はおりんちゃんの身体だけじゃ満足できねえもの。でもおりんちゃんは特別よ。だって、おりんちゃんだけは俺に生まれたまんまの姿をいつだって見せてくれるからな〜。おなごは丸裸が一番だぜ!」
「よう、甚兵衛。どうした、なんか独り言にしちゃだいぶ気まずい事を口ばしりながら歩いてたみたいだけど。」
「おお、ご隠居さん!聞いてたんで?こりゃあいけねえ。おなごじゃなくて俺の心の方が丸裸にされちまってたぜ!」
「何言ってんだい、自分からペチャクチャ喋ってたくせに。お前さん、おなごは丸裸が一番って本気で思ってんのかい?」
「えっ、ご隠居さんはそう思わないんですかい?」
「当たり前だよ。おなごは全部脱がしちまえばただのすべすべのお肉だよ。着物のどこがどうはだけるか、どこが見えてどこが見えないかってとこに醍醐味があるんだから。」
「そうですかい。俺は着物なんざ、ただの邪魔者としか思ったことはねえんですが。」
「嫌だねぇ、お前さんは粋とか風情とか趣きって言葉を知らないのかい?着物の襟が艶やかなうなじから背中をするっと滑り落ちる瞬間とか、裾からちらちら見え隠れする足首に心を動かされたりしてこそ大人の男ってもんだよ。」
「うなじから滑り落ちる…?うーん、あんまりそんなところは見たことがねえや。でも着物がはらりと落ちる瞬間ってさ…」
「そうそう、そういう瞬間よ!」
「着物が床に落ちるより、俺の唇が女の乳首に着地する方が早いんだよなぁ!」
「何だいそりゃあ!もうお前さんもいい歳なんだから、そんな不粋なこと言ってないで、女の得も言われぬ色気を愉しめるようになったらいいと思うよ。じゃあな。」
「あぁ、行っちまった…ご隠居さん呆れてたな…。でも俺にはわからねえよ。はだけ方の風情とか言われたって、結局はだけるのが良いってことは脱いで欲しいんじゃねえか。粋とかカッコつけたって、みんな裸が大好きなんだろ?まどろっこしい話はよして素直になりゃいいのに…おっと、もうおりんちゃんのとこに着いてた!」
トントン
「あら甚兵衛さん!今日はずいぶん早いのね!来てくれて嬉しい〜」
「おりんちゃん、あがっていいかい?」
「どうぞ。そうそう、昨日紀州のお客さんから蜜柑を頂いたのよ。一緒に食べましょう。」
「ほう、蜜柑かい。そいつはいいや。じゃあ遠慮なく…」
「見て、よく熟してるでしょ?」
ジロジロ
「あ、ああ…とっても熟してる…みずみずしくって…甘くて美味しそう…」
「ちょっと甚兵衛さん!何してんの!今は蜜柑の話でしょ?!」
「おお、すまねえ。目の前に、食べ頃の熟れた水菓子があったもんだから…」
「訳のわからないことを言わないで。はい、おひとつどうぞ。」
「うん…」
「どうしたの、まじまじと蜜柑を見つめて…食べないの?」
「いや、今蜜柑を見て思ったんだけどさ、やっぱり俺は間違ってねえよなって。」
「なにが?」
「だってよ、蜜柑は皮を全部剥いちまわねえと食えねえだろ?端っこの方をちょびっと剥いて中の房がちらりと見え隠れしたところで、粋だ風情だと喜ぶヤツぁいねえよな…」
「なんの話??」
「いや、何でもねえよ。こっちの話。さあ食うか!」
「ふふ、変な甚兵衛さん…」
トントン
「あら、誰かしら」スタスタ…
「なんだ、俺のほかにもこんな朝からおりんちゃんに用がある奴がいるんだな。まあいいや。蜜柑もキレイに剥けたし。蜜柑だって真っ裸にしてあげたほうが喜んでるぜ。まるでおりんちゃんのカラダみてえに、ぷりっぷりだし、いい匂いがしやがる…あー早くおりんちゃんを全部脱がしてえよ!おりんちゃん!いったい誰と話してんだい!早く皮を剥かせとくれよ!」
「皮を剥く、だと…?」
「ひえっ、お侍さん!?こいつは失礼いたしやした。俺ぁ奥で待ってますんで、ごゆっくり…」
「待て。お前は何者だ。おりん、説明せい。」
「こっ、この人は蜜柑を届けてくれた紀州からのお客さんなのっ…」
「そ、そうなんです、へへ…(おりんちゃん、こいつぁ誰だい?)」
「(甚兵衛さん、隙をみてお勝手から走って逃げて…)」
「(えええ〜〜?)」
「おりん、見え透いた嘘をつくな。この男、紀州訛りはまったくないし、だいたい先ほどおぬしを脱がせたいなどと口走っていたぞ」
「どひゃ〜〜また心が裸になっちまってたか〜〜」
「儂という男がいながらコソコソとこんなたわけ男と会っていたとはな…」
「おりんちゃん、一体これはどういう…」
「儂の女に手を出してタダで済むとは思うまいな…」カチャッ(刀の柄に手をかけた音)
「えっ、まさか、斬るつもりっ?!」
「お侍さん!後生です、命だけは堪忍しとくんなせえ!!」
「やめてください!」
「お前は下がっておれ!刃が当たるぞ!」
「た、助けてくだせえ…」
「ならぬ。何か言い残すことはあるか?」
「うう…ご隠居さん…俺は間違ってた…裸にしない方が良いもんがあるって事がやっとわかった…だって俺は、いつだってなんだって全て剥き出しにしようとしてきたけど…今はどうだ…お侍さんの刀が頼むから鞘から剥き出しにならねえでくれって、鞘を脱いで丸裸にならねえでくれって事しか考えられねえよ!!」
……。
おめこがよろしいようで…
オフィサシ!リトグリのアイーシャどぅえす!
みんなー元気にしてた!?ご無沙汰です〜(*´O`)ノ
リトグリ最年少メンバーのアイーシャでごんす!(*´ω`*)ノ
正直に白状すると、まじゅちゃんのリトグリとしての無期限活動休止がホントにこたえてて、体調もおかしくなったし、休みの日には学校の宿題もやらずに延々と壁に頭を打ち付けながらジプシーキングスのボラーレをカヒミカリィ風に歌っちゃうくらい病んでたんだわ。。(つω゚。)ノ
こないだもマネージャーさんに「アイーシャ!なんで右腕に網タイツ巻きつけて、左手にGIジョーの衛生兵持ってんだ?!」って言われて「あれぇ!いつのMONEY?」ってなんたもんなぁ…(´Д`).∴カハッ
でも、アイーシャよりよっぽど長くまじゅちゃんと共に戦ってきた先輩のみんなは、泣き言などいっこも言わずに、これまで以上にリトグリを高みに持っていくための壮絶な覚悟を歌声に乗せているわけでして、こりゃあアイーシャがメソメソすることなんか許されない!って思ったんだわ ( ´ー`)ノ
だからアイーシャ、完全ふっかつ!です!!
ピカーーーーーーーーヾ(o゚∀’o)ノーーーーーーーーーーーン!
前回のポストにはたくさんコメントもらったので、一つ一つ返せませんが
また次回からちょっとずつお返事していきまーす!
あっ、そうそう!みんな、私たちの新曲「だから、ひとりじゃない」のPV観てくれた?
ユニバーサルスタジオジャパンさんにおじゃまして撮影させていただきました!
アイーシャはスヌーピーが大好きだから、スヌーピーと手を繋げてチョーうれしかった!!!!!!!!!!
(●)´`・)しゅにゅうぴぃ~ だいしゅきぴぃ~
スヌーピーが好きすぎて小学校1年生から3年生まで犬小屋の屋根の上で寝てたアイーシャとしては、配られたカードで勝負していきますわよ!
ガオー!
PS アイーシャの好きな東海道五拾三次の浮世絵は「平塚」だよ!!
オナニーのおかずは女体ではなく「関係性」である
オナニーする時、何に対して興奮しているのか?
心が何を求めているのか?
陰茎への物理的刺激?それともドスケベな女体?
もちろんこれらはいずれもオナニーシーンにおいて求められるアイテムに数えられるが、オナニー者が求めているのは究極的には「関係性」なのではないかという結論に私は達している。
1.「関係性」とは何か
具体的に言うと、ここで言う「関係性」とは、ひとつには「究極の承認」、ひとつには「究極の親密性」であるが、これらは同じ概念を異なる側面から描写したに過ぎない。
2.「承認欲求」は「性欲」より先に来ることがありうるか
「承認欲求」は、近年一気に普及した感のある言葉だが、もともとは心理学の専門用語であり、概念としては特に新しいものではない。詳しくは専門家に譲るが、承認欲求は、生理的欲求等よりも後にくるものとして位置づけられる。
【欲求の階層の図】
< 承認欲求 >
< 所属と愛の欲求 >
< 安全の欲求 >
< 生理的欲求(性欲とか) > ← もっとも基礎的かつ低次な欲求
オナニーの究極目的が性欲の充足ではなく承認だとすると、上記の階層構造が逆転することとなる。本当に私のオナニーの目的は「性欲に見えるが究極的には承認欲求」と言えるのだろうか?私の勘違いではないか?
いや、そんなことはない。なぜならセックスしたい欲と違い、オナニーしたい欲はいかなる形でもヒトを生殖に向かわしめることはないからである。(これは、オナニーはセックスの代替品か?というテーマとも関連するが、それはそれで一本別の記事になると思う。)むしろオナニーに満足することでセックスレスが進む可能性の方が高い。生殖を促進するどころか邪魔さえしうるオナニーが純粋に性欲の産物であるはずがない。我々がそれでもこんなにオナニーしたくなるのは、性欲以外に理由があるからとしか考えられないのである。その理由というのが「究極の承認」なのだが、「究極の承認」を理解するためにあえていったん「究極の親密性」に話を移そう。
3.「究極の親密性」
ここで冒頭の「陰茎への物理的刺激?それともドスケベな女体?」という文に戻りたい。性器を始めとする裸というものは、ごく親しい友達や家族にすらみだりに見せるものではない。逆に言えば、性器や裸を見せる相手は、最も親密な間柄ということになる。我々は友達がいないと寂しく思い、遠慮なく思ったことが言い合える間柄を誰かと構築すると充足感を得る。我々は誰かと親密な関係になりたいと心の奥底で思っている。
しかし、このような説明では、むしろセックスについての論考になってしまう。オナニーはソロプレイであり、どんなにシコっても誰かと親密になることなどありえないのに、どうしてオナニーの動機が「究極の親密性」の追求たりえるのだろうか?
その答えは、実はオナニーそのものを観察しなくても、セックスの実態の中に見出せる。実際の人間関係としては大して親密でない相手であっても、親密性の証である「キス」「裸を見せる・見られる」「セックス」といった行動をとることを求めてしまうことは誰しも納得することだろう。それこそが性欲のなせる業というふうに説明されることが一般的には多いと思うが、この現象は生殖という実利的な目的観に立つよりも、親密性の追求という視点から説明した方がより合理的であるというのが私の立場である。
子孫繁栄の観点からは、相手との間柄とは無関係に、できるだけ多くの相手と生殖活動を行えることが望ましい。子孫繁栄のチャンスを不特定多数に拡大すること自体が重要なのであって、1回のセックスだけに着眼した場合にその相手が他人だろうが愛する人だろうが質的な違いはない。
一方、親密性追及の観点からは、人生における様々な人間関係の親密度の合計点を大きくすればするほど良い。ということは、すでに親密な相手と親密な行為を行うことは、その合計を大きくすることにあまり貢献しない。むしろ、あまり親密ではない相手と親密な行為を行った方が、人生における「誰かと親密になった度合の合計」を一気に増やすことになる。
私は「我々は誰かと親密な関係になりたいと心の奥底で思っている。」と書いたが、この親密性の追求が、1つでも親密な人間関係が構築できていれば満たされるような類いのものであれば、よほど家族も友達もいない人でない限り、追求はすぐに終わるはずである。しかし、世の中を見てみればわかるとおり、人間は「家族と仲よしだから友達はいらない」「親友が一人いるから恋人はいらない」というふうにはなっていないのである。つまり我々は「誰かと親密になった度合の合計」の拡大を重視する生き物なのである。
しかし、社会性を持つ生き物として、実際にはセックス相手を無尽蔵に作ることは現実的ではない(ごく稀に「100人以上の異性とセックスしました」というような人もいるがこれは例外である)。したがって、我々人類は「誰かと親密になった度合の合計」を増やすことを欲していながら、無差別的に裸を見せ合ったり行きずりのセックスをしまくったりすることができないという状況に置かれているのである。
そして、セックス以外の方法で「誰かと親密になった度合の合計」を増やす方法を編み出したのである。それがオナニーである。
オナニーのオカズの本質はファンタジーであるということは、すでに他の記事で論じた。ファンタジーであるがゆえに、我々は社会性を維持したまま、無尽蔵に「親密な間柄でしかしない行為」の相手を拡大することができるのである。
我々が妄想の中で誰かと親密な行為に及ぶとき、あるいはそのようなAVをオナペットにするとき、我々の「本当はそういう行為をしていない/できないような相手と親密な行為をしたい」という欲求を満たすべくオナニーに邁進しているのである。
4.「究極の承認」
再び「陰茎への物理的刺激?それともドスケベな女体?」という文に戻ろう。結論じみたことを先に言えば、親密な行為というものは承認に直結しているということだ。
例えば、オトナであれば社交辞令やお世辞として「あなたは立派な人ですね。」「素敵な人ですね。」といくらでも口では言えるが、「じゃあ裸を見せてくださいよ」「陰茎を挿入させてくださいよ」と言われたら「ごめん、それは無理」となるだろう。つまり、性的な行為は親しさの記号であると同時に、相手を受け入れること・価値をみとめることの証でもあるのである。それも、最上級の承認と評価してもいい行為だ。
我々は親密な行為を通じて承認を得る。しかし、前述のとおり、実際に親密な行為ができる相手は限られているので、オナニーを通じて本来であればなかなか実現しないパターンの承認獲得を行うことを欲するのである。
5.アダルトコンテンツ製作者へのメッセージ
アダルトコンテンツは、女性の裸体や性行為を描写することで見る者の性的興奮を惹起するものと捉えられている。それ自体は厳密には間違いではないが、そもそもなぜ我々は女性の裸体や性行為を見たいと思うのかという背景部分を勘違いすると、おかしなアダルトコンテンツが作られることになる。
たとえば、女体ばかりを延々と映し、その女性と自分との関係性についてこれっぽっちの妄想の余地も与えないようなアダルトコンテンツもある。純粋に女性の肉体そのものを欲するタイプのオナニストもいるので、そういう人にとってはそれ系のコンテンツは良いものかもしれないが、私に言わせればその手のコンテンツはオナペットとしてほぼ成立していない。
勘違いしないでいただきたいが、たとえナースとか教師といったいかにもな設定を必ず用意しろと言っているのではない。そんな設定がなくとも、その子との親密な関係性を疑似体験できればよいのであって、それはオナニスト側のイマジネーション次第でどうにでもなるといえばなるのだが、そのイマジネーションを上手に素敵な方向に導くエロコンテンツこそが良いコンテンツなのであり、その導き方こそがエロコンテンツ製作者の腕の見せ所なのである。
理解しがたいかもしれないが、わかってほしい。そして、忘れないでほしい。
我々がオナニーするのは、性欲ゆえではない。
「関係性」を欲するがゆえなのだということを。