Bustle Pannier Crinoline

バッスル・パニエ・クリノリン

性欲落語「蜜柑」

最近やたらめったらに暑いですが、皆さん脱水症状になってやしませんか?こんな日にはよく冷えたトロピカルフルーツなんて最高です。

 

こないだ東南アジアに旅行に行ったんですが、あそこは、フルーツがすごい!でも日本人観光客の若い女性がフルーツにかじりつきながら「どうしよう、マンゴーの汁がスカートに付いちゃった…シミになっちゃう…」だなんてか細い声で言いやがるもんだから、俺ぁ思わずこう言ってやったんです。「おいテメェ、そんな声でそんな事言われたら俺のズボンにまでバナナのシミができちまうじゃねえか!」って。

 

さて、そんな素敵なフルーツですが、江戸時代はもちろん今みたいに多様な種類はない。柿だの桃だのってのはもちろんあったが、今みたいに冷蔵技術や輸送技術がないんで、旬の時だけ、産地からそう遠くない地域で食べられてたわけだ。今日はひとつ、江戸時代にも食べられていた果物、蜜柑が出てくる噺をしてみようと思います。

 

甚兵衛は女の裸がめっぽう好きな男で、父親譲りのド助平野郎だ。甚兵衛の親父は女の裸が三度の飯より好きだったんで、最後は飢え死にしちまったって話もあるとかないとか。そんな甚兵衛の朝はこんな感じです。

 

「ふぁ〜(あくび)、よく寝た。あれ?ないぞ…!!ない…ない!どこいったんだろう、女体がない!…って、いつもの事か。おらぁ独り暮らしだもんな。なんであるはずのない女体を毎朝探しちまうんだろう。まあいいや、今日も愛しのおりんちゃんに逢いに出かけようかね〜。」

 

テクテク…

 

「おりんちゃんの身体はいつ見ても最高なんだ!おりんちゃんも俺のこと好いてくれてるけど、じゃあめおとになるかっつったら、違うんだよな。俺はおりんちゃんの身体だけじゃ満足できねえもの。でもおりんちゃんは特別よ。だって、おりんちゃんだけは俺に生まれたまんまの姿をいつだって見せてくれるからな〜。おなごは丸裸が一番だぜ!」

 

「よう、甚兵衛。どうした、なんか独り言にしちゃだいぶ気まずい事を口ばしりながら歩いてたみたいだけど。」

 

「おお、ご隠居さん!聞いてたんで?こりゃあいけねえ。おなごじゃなくて俺の心の方が丸裸にされちまってたぜ!」

 

「何言ってんだい、自分からペチャクチャ喋ってたくせに。お前さん、おなごは丸裸が一番って本気で思ってんのかい?」

 

「えっ、ご隠居さんはそう思わないんですかい?」

 

「当たり前だよ。おなごは全部脱がしちまえばただのすべすべのお肉だよ。着物のどこがどうはだけるか、どこが見えてどこが見えないかってとこに醍醐味があるんだから。」

 

「そうですかい。俺は着物なんざ、ただの邪魔者としか思ったことはねえんですが。」

 

「嫌だねぇ、お前さんは粋とか風情とか趣きって言葉を知らないのかい?着物の襟が艶やかなうなじから背中をするっと滑り落ちる瞬間とか、裾からちらちら見え隠れする足首に心を動かされたりしてこそ大人の男ってもんだよ。」

 

「うなじから滑り落ちる…?うーん、あんまりそんなところは見たことがねえや。でも着物がはらりと落ちる瞬間ってさ…」

 

「そうそう、そういう瞬間よ!」

 

「着物が床に落ちるより、俺の唇が女の乳首に着地する方が早いんだよなぁ!」

 

「何だいそりゃあ!もうお前さんもいい歳なんだから、そんな不粋なこと言ってないで、女の得も言われぬ色気を愉しめるようになったらいいと思うよ。じゃあな。」

 

「あぁ、行っちまった…ご隠居さん呆れてたな…。でも俺にはわからねえよ。はだけ方の風情とか言われたって、結局はだけるのが良いってことは脱いで欲しいんじゃねえか。粋とかカッコつけたって、みんな裸が大好きなんだろ?まどろっこしい話はよして素直になりゃいいのに…おっと、もうおりんちゃんのとこに着いてた!」

 

トントン

 

「あら甚兵衛さん!今日はずいぶん早いのね!来てくれて嬉しい〜」

 

「おりんちゃん、あがっていいかい?」

 

「どうぞ。そうそう、昨日紀州のお客さんから蜜柑を頂いたのよ。一緒に食べましょう。」

 

「ほう、蜜柑かい。そいつはいいや。じゃあ遠慮なく…」

 

「見て、よく熟してるでしょ?」

 

ジロジロ

「あ、ああ…とっても熟してる…みずみずしくって…甘くて美味しそう…」

 

「ちょっと甚兵衛さん!何してんの!今は蜜柑の話でしょ?!」

 

「おお、すまねえ。目の前に、食べ頃の熟れた水菓子があったもんだから…」

 

「訳のわからないことを言わないで。はい、おひとつどうぞ。」

 

「うん…」

 

「どうしたの、まじまじと蜜柑を見つめて…食べないの?」

 

「いや、今蜜柑を見て思ったんだけどさ、やっぱり俺は間違ってねえよなって。」

 

「なにが?」

 

「だってよ、蜜柑は皮を全部剥いちまわねえと食えねえだろ?端っこの方をちょびっと剥いて中の房がちらりと見え隠れしたところで、粋だ風情だと喜ぶヤツぁいねえよな…」

 

「なんの話??」

 

「いや、何でもねえよ。こっちの話。さあ食うか!」

 

「ふふ、変な甚兵衛さん…」

 

トントン

 

「あら、誰かしら」スタスタ…

 

「なんだ、俺のほかにもこんな朝からおりんちゃんに用がある奴がいるんだな。まあいいや。蜜柑もキレイに剥けたし。蜜柑だって真っ裸にしてあげたほうが喜んでるぜ。まるでおりんちゃんのカラダみてえに、ぷりっぷりだし、いい匂いがしやがる…あー早くおりんちゃんを全部脱がしてえよ!おりんちゃん!いったい誰と話してんだい!早く皮を剥かせとくれよ!」

 

「皮を剥く、だと…?」

 

「ひえっ、お侍さん!?こいつは失礼いたしやした。俺ぁ奥で待ってますんで、ごゆっくり…」

 

「待て。お前は何者だ。おりん、説明せい。」

 

「こっ、この人は蜜柑を届けてくれた紀州からのお客さんなのっ…」

 

「そ、そうなんです、へへ…(おりんちゃん、こいつぁ誰だい?)」

 

「(甚兵衛さん、隙をみてお勝手から走って逃げて…)」

 

「(えええ〜〜?)」

 

「おりん、見え透いた嘘をつくな。この男、紀州訛りはまったくないし、だいたい先ほどおぬしを脱がせたいなどと口走っていたぞ」

 

「どひゃ〜〜また心が裸になっちまってたか〜〜」

 

「儂という男がいながらコソコソとこんなたわけ男と会っていたとはな…」

 

「おりんちゃん、一体これはどういう…」

 

「儂の女に手を出してタダで済むとは思うまいな…」カチャッ(刀の柄に手をかけた音)

 

「えっ、まさか、斬るつもりっ?!」

 

「お侍さん!後生です、命だけは堪忍しとくんなせえ!!」

 

「やめてください!」

 

「お前は下がっておれ!刃が当たるぞ!」

 

「た、助けてくだせえ…」

 

「ならぬ。何か言い残すことはあるか?」

 

「うう…ご隠居さん…俺は間違ってた…裸にしない方が良いもんがあるって事がやっとわかった…だって俺は、いつだってなんだって全て剥き出しにしようとしてきたけど…今はどうだ…お侍さんの刀が頼むから鞘から剥き出しにならねえでくれって、鞘を脱いで丸裸にならねえでくれって事しか考えられねえよ!!」

 

……。

 

 

おめこがよろしいようで…

オフィサシ!リトグリのアイーシャどぅえす!

みんなー元気にしてた!?ご無沙汰です〜(*´O`)ノ

リトグリ最年少メンバーのアイーシャでごんす!(*´ω`*)ノ

 

正直に白状すると、まじゅちゃんのリトグリとしての無期限活動休止がホントにこたえてて、体調もおかしくなったし、休みの日には学校の宿題もやらずに延々と壁に頭を打ち付けながらジプシーキングスのボラーレをカヒミカリィ風に歌っちゃうくらい病んでたんだわ。。(つω゚。)ノ

 

こないだもマネージャーさんに「アイーシャ!なんで右腕に網タイツ巻きつけて、左手にGIジョーの衛生兵持ってんだ?!」って言われて「あれぇ!いつのMONEY?」ってなんたもんなぁ…(´Д`).∴カハッ

 

でも、アイーシャよりよっぽど長くまじゅちゃんと共に戦ってきた先輩のみんなは、泣き言などいっこも言わずに、これまで以上にリトグリを高みに持っていくための壮絶な覚悟を歌声に乗せているわけでして、こりゃあアイーシャがメソメソすることなんか許されない!って思ったんだわ ( ´ー`)ノ

 

だからアイーシャ、完全ふっかつ!です!!

ピカーーーーーーーーヾ(o゚∀’o)ノーーーーーーーーーーーン!

 

前回のポストにはたくさんコメントもらったので、一つ一つ返せませんが

また次回からちょっとずつお返事していきまーす!

 

あっ、そうそう!みんな、私たちの新曲「だから、ひとりじゃない」のPV観てくれた?

ユニバーサルスタジオジャパンさんにおじゃまして撮影させていただきました!

アイーシャスヌーピーが大好きだから、スヌーピーと手を繋げてチョーうれしかった!!!!!!!!!!

(●)´`・)しゅにゅうぴぃ~ だいしゅきぴぃ~

スヌーピーが好きすぎて小学校1年生から3年生まで犬小屋の屋根の上で寝てたアイーシャとしては、配られたカードで勝負していきますわよ!

 

ガオー!

 

PS アイーシャの好きな東海道五拾三次の浮世絵は「平塚」だよ!!

 

オナニーのおかずは女体ではなく「関係性」である

オナニーする時、何に対して興奮しているのか?

心が何を求めているのか?

陰茎への物理的刺激?それともドスケベな女体?

もちろんこれらはいずれもオナニーシーンにおいて求められるアイテムに数えられるが、オナニー者が求めているのは究極的には「関係性」なのではないかという結論に私は達している。

 

1.「関係性」とは何か

具体的に言うと、ここで言う「関係性」とは、ひとつには「究極の承認」、ひとつには「究極の親密性」であるが、これらは同じ概念を異なる側面から描写したに過ぎない。

 

2.「承認欲求」は「性欲」より先に来ることがありうるか

「承認欲求」は、近年一気に普及した感のある言葉だが、もともとは心理学の専門用語であり、概念としては特に新しいものではない。詳しくは専門家に譲るが、承認欲求は、生理的欲求等よりも後にくるものとして位置づけられる。

 

    【欲求の階層の図】

    <自己実現欲求

   <  承認欲求  >

  <  所属と愛の欲求 >

 <    安全の欲求    >

<   生理的欲求性欲とか) > ← もっとも基礎的かつ低次な欲求

 

 

オナニーの究極目的が性欲の充足ではなく承認だとすると、上記の階層構造が逆転することとなる。本当に私のオナニーの目的は「性欲に見えるが究極的には承認欲求」と言えるのだろうか?私の勘違いではないか?

 

いや、そんなことはない。なぜならセックスしたい欲と違い、オナニーしたい欲はいかなる形でもヒトを生殖に向かわしめることはないからである。(これは、オナニーはセックスの代替品か?というテーマとも関連するが、それはそれで一本別の記事になると思う。)むしろオナニーに満足することでセックスレスが進む可能性の方が高い。生殖を促進するどころか邪魔さえしうるオナニーが純粋に性欲の産物であるはずがない。我々がそれでもこんなにオナニーしたくなるのは、性欲以外に理由があるからとしか考えられないのである。その理由というのが「究極の承認」なのだが、「究極の承認」を理解するためにあえていったん「究極の親密性」に話を移そう。

 

3.「究極の親密性」

ここで冒頭の「陰茎への物理的刺激?それともドスケベな女体?」という文に戻りたい。性器を始めとする裸というものは、ごく親しい友達や家族にすらみだりに見せるものではない。逆に言えば、性器や裸を見せる相手は、最も親密な間柄ということになる。我々は友達がいないと寂しく思い、遠慮なく思ったことが言い合える間柄を誰かと構築すると充足感を得る。我々は誰かと親密な関係になりたいと心の奥底で思っている。

 

しかし、このような説明では、むしろセックスについての論考になってしまう。オナニーはソロプレイであり、どんなにシコっても誰かと親密になることなどありえないのに、どうしてオナニーの動機が「究極の親密性」の追求たりえるのだろうか?

 

その答えは、実はオナニーそのものを観察しなくても、セックスの実態の中に見出せる。実際の人間関係としては大して親密でない相手であっても、親密性の証である「キス」「裸を見せる・見られる」「セックス」といった行動をとることを求めてしまうことは誰しも納得することだろう。それこそが性欲のなせる業というふうに説明されることが一般的には多いと思うが、この現象は生殖という実利的な目的観に立つよりも、親密性の追求という視点から説明した方がより合理的であるというのが私の立場である。

 

子孫繁栄の観点からは、相手との間柄とは無関係に、できるだけ多くの相手と生殖活動を行えることが望ましい。子孫繁栄のチャンスを不特定多数に拡大すること自体が重要なのであって、1回のセックスだけに着眼した場合にその相手が他人だろうが愛する人だろうが質的な違いはない。

 

一方、親密性追及の観点からは、人生における様々な人間関係の親密度の合計点を大きくすればするほど良い。ということは、すでに親密な相手と親密な行為を行うことは、その合計を大きくすることにあまり貢献しない。むしろ、あまり親密ではない相手と親密な行為を行った方が、人生における「誰かと親密になった度合の合計」を一気に増やすことになる。

 

私は「我々は誰かと親密な関係になりたいと心の奥底で思っている。」と書いたが、この親密性の追求が、1つでも親密な人間関係が構築できていれば満たされるような類いのものであれば、よほど家族も友達もいない人でない限り、追求はすぐに終わるはずである。しかし、世の中を見てみればわかるとおり、人間は「家族と仲よしだから友達はいらない」「親友が一人いるから恋人はいらない」というふうにはなっていないのである。つまり我々は「誰かと親密になった度合の合計」の拡大を重視する生き物なのである。

 

しかし、社会性を持つ生き物として、実際にはセックス相手を無尽蔵に作ることは現実的ではない(ごく稀に「100人以上の異性とセックスしました」というような人もいるがこれは例外である)。したがって、我々人類は「誰かと親密になった度合の合計」を増やすことを欲していながら、無差別的に裸を見せ合ったり行きずりのセックスをしまくったりすることができないという状況に置かれているのである。

 

そして、セックス以外の方法で「誰かと親密になった度合の合計」を増やす方法を編み出したのである。それがオナニーである。

 

オナニーのオカズの本質はファンタジーであるということは、すでに他の記事で論じた。ファンタジーであるがゆえに、我々は社会性を維持したまま、無尽蔵に「親密な間柄でしかしない行為」の相手を拡大することができるのである。

 

我々が妄想の中で誰かと親密な行為に及ぶとき、あるいはそのようなAVをオナペットにするとき、我々の「本当はそういう行為をしていない/できないような相手と親密な行為をしたい」という欲求を満たすべくオナニーに邁進しているのである。

 

4.「究極の承認」

再び「陰茎への物理的刺激?それともドスケベな女体?」という文に戻ろう。結論じみたことを先に言えば、親密な行為というものは承認に直結しているということだ。

 

例えば、オトナであれば社交辞令やお世辞として「あなたは立派な人ですね。」「素敵な人ですね。」といくらでも口では言えるが、「じゃあ裸を見せてくださいよ」「陰茎を挿入させてくださいよ」と言われたら「ごめん、それは無理」となるだろう。つまり、性的な行為は親しさの記号であると同時に、相手を受け入れること・価値をみとめることの証でもあるのである。それも、最上級の承認と評価してもいい行為だ。

 

我々は親密な行為を通じて承認を得る。しかし、前述のとおり、実際に親密な行為ができる相手は限られているので、オナニーを通じて本来であればなかなか実現しないパターンの承認獲得を行うことを欲するのである。

 

5.アダルトコンテンツ製作者へのメッセージ

アダルトコンテンツは、女性の裸体や性行為を描写することで見る者の性的興奮を惹起するものと捉えられている。それ自体は厳密には間違いではないが、そもそもなぜ我々は女性の裸体や性行為を見たいと思うのかという背景部分を勘違いすると、おかしなアダルトコンテンツが作られることになる。

 

たとえば、女体ばかりを延々と映し、その女性と自分との関係性についてこれっぽっちの妄想の余地も与えないようなアダルトコンテンツもある。純粋に女性の肉体そのものを欲するタイプのオナニストもいるので、そういう人にとってはそれ系のコンテンツは良いものかもしれないが、私に言わせればその手のコンテンツはオナペットとしてほぼ成立していない。

 

勘違いしないでいただきたいが、たとえナースとか教師といったいかにもな設定を必ず用意しろと言っているのではない。そんな設定がなくとも、その子との親密な関係性を疑似体験できればよいのであって、それはオナニスト側のイマジネーション次第でどうにでもなるといえばなるのだが、そのイマジネーションを上手に素敵な方向に導くエロコンテンツこそが良いコンテンツなのであり、その導き方こそがエロコンテンツ製作者の腕の見せ所なのである。

 

理解しがたいかもしれないが、わかってほしい。そして、忘れないでほしい。

我々がオナニーするのは、性欲ゆえではない。

「関係性」を欲するがゆえなのだということを。 

性欲落語「尻談義」

世の中には変わったこだわりを持った人ってのがいるもんでね。あっしの友達にも、AV男優の声の高さに異様なこだわりを持ってるヤツがいましてね。どんなに女優が好みでも、どんなにシチュエーションや演出が良くっても、男優の声が高すぎると、すっかりムスコが縮み上がっちまうってんです。おっかしいでしょ?いやね、AV見ないお客さんにゃピンとこねぇかも知れねぇが、意外とすっとんきょうな声出しちまうのが結構いるわけ、AV男優って。で、そいつがあまりに声が高い男優にばかり当たるもんだから、どうしたと思います?男優が声出すシーンはスロー再生して、声を低くするようにしたんですって。なかなかおもしれぇ解決方法じゃねぇかって褒めてやったらそいつこう言うんです。イヤ解決してねぇんだよ、女優の声まで野太くなっちまってイケやしねぇって。

 

しかし、このこだわりってのはなかなかどうして他人に理解してもらうのは難しい。お互いのこだわりをぶつけ合っちゃ喧嘩になっちまうってなもんでね。例えばこんな話があるんです。

 

長屋の八つぁんと熊さんが、女の魅力について話してた。

「よう、熊さんよぉ」

「なんだい」

「世の中にゃあ女の乳にばっかりこだわる奴がいるけどよ。俺ぁそういうのは粋じゃねぇと思うんだ。」

「ほうそうかい。するってえと、女の体で一番大事なのはどこだと思うんでぇ?」

「俺に言わせりゃよ、女は尻!これだよ。」

「尻か!」

「そう、尻だよ!尻こそが女の華ってもんよ。どんな女でもやっぱり尻が…ん、どうした?震えてんじゃねぇか…なんだよ!おめぇまさか、女は乳房こそ全てって思ってる向きかい?それで今、怒りに打ち震えてやがんのかい?!」

「ちげぇよ…」

「じゃどうしたんだよ?」

「よくぞ言ってくれたよ!!!」

「なんだなんだうるせえな!デケえ声出すなよー。」

「俺も同じだよ!女は尻だよな!」

「なんだ、てっきり怒らしちまったかと思ってヒヤリとしたぜ。わかってくれて嬉しいよ」

「わかるどころじゃねぇ、俺が常々思ってた事をズバッと言ってくれたよ…グスッ」

「泣くなよこんな事で!」

「女は尻だ。イヤ、なんなら、尻に女がくっ付いてるっつってもいいくれぇだ」

「それは言い過ぎだろ!でもよ、やっぱり女がいたら腰から尻にかけての曲線に目が釘付けンなっちまうよな。緩やかに丸みを帯びてよ、それが丸ければ丸いほどいいよなぁ~」

「…オメェ何言ってんだ?」

「え?」

「見るところはそこじゃねぇだろ?女の尻で一番大事なのは、尻と太ももの境目だろ?」

「尻と太ももの境目?それじゃあもう尻じゃねぇじゃねぇか。」

「馬鹿野郎!尻が終わって、クイっと丸まって、少し陰になってそこから先が太ももだろ?その太ももの手前の尻の終わりが最高なんだろうが!尻の終わりが尻じゃなければ何なんだ!?おめえは羊羹の端っこは羊羹じゃねぇっつって捨てんのか?端っこのが美味ぇだろ!」

「なんで羊羹が出てくんだよ、落ち着けよ!そんな境目なんてよく見えねぇだろ、下の方で。」

「オメェは本当に馬鹿だな!あの部分がなけりゃ尻はそのまんま脚に繋がってるみてぇになるぞ?尻はただの太ももの前日談になっちまうじゃねえか!」

「太ももの前日談の意味がわからねぇよ。とにかくオメェは妙なところを見てるってことはわかったぜ。」

「妙じゃねえよ!」

「なんだいなんだいさっきから~うるさくて昼寝もできやしないよ~」

「おぉ、隣の与太郎じゃねぇか!いい所に来た、ちょっとコッチ来い!おめぇ女の体の中で一番グッとくる見どころはどこだと思う!?」

「見どころ?」

「おう!」

「う~ん…」

「どうなんだ…答えてみろ…」

「尻…かな~」

「ホッ…よかった!どうなる事かと思ったぜ!」

「まったくだ!胸とか答えやがったら蹴殺すところだったぜ!」

「そこまでするかい~?」

「それでよ、本題はこっからだ。おめぇ、尻の中で一番大事なのは尻のどこだと思う?」

「尻のどこか?」

「おぉ、あんだろ?こう丸みを帯びた…」

「導くんじゃねぇよ!与太郎の本音を聞こうじゃねぇか。」

「う~ん、やっぱり、こう、緩やかな丸みがいいよね~」

「だよな!だよな!」

「だろ~?腰のくびれから両側にふっくらと膨らんでさぁ」

「は?両側?」

「うん」

「オメェまさか尻の左右の横っ面の話してんのか?」

「そうだよ~」

「てめぇ表出ろ!!」

「く、苦しい~!」

「やめろよ!まぁでもよ、まさか尻の横っかわを見てる男がいるなんて思いもしなかったぜ。」

「ゲホゲホ…そんなに珍しいかな~?」

「こりゃあ天下の一大事だぜ。こんなに女の尻が素晴らしいってのに、ちゃんと尻の良さを味わえてねぇ奴がこんなにいるたぁ驚きよ。」

「そいつぁこっちのセリフだぜ!」

「まあまあ~。そういう事なら、こういうのはどうだい?ご隠居に、どの部分が尻の醍醐味なのかきいてみるってのは。」

「ご隠居か。うーん、確かに無駄に長生きして、世の中の事よく知ってるからなぁ。」

「あぁ、俺たちよりよっぽど多くの尻を見てきてるご隠居が言うなら、合点がいくかもしれねぇ。」

「決まりだ。早速いってみよう~」

スタスタスタ…

 

トントン

「ご隠居さーん!」

「おぉ、八っあんに熊さんに与太郎かい。どうした雁首そろえて珍しい?」

「いやね、ご隠居さん物知りだろ?一つ訊きてぇことがあって。」

「そうかい。まあ、本好きだからね、古今東西書物を繙いてきたつもりだよ。言ってごらん。」

「女の体で一番グッとくるのは尻だよな?!」

「…なんなんだその質問は!大の男が3人来てわざわざそんな事ききに来たのかい?まったく、古今東西書物を~とか言った自分が恥ずかしいよ。」

「ご隠居さん、そうだろう?尻だよな?」

「ううむ、まぁ、わからんではないな。」

「だろ!?そこまでは江戸の常識だと思うんだ。」

「いや違うだろ…」

「でも、尻とひとくちに言っても、女の尻のどの部分が尻の醍醐味だと思う?俺たち話し合ったんだけどよ、意見が割れててさ。」

「そりゃ割れるだろ。尻の話なんだから。」

 

…。

 

おめこがよろしいようで…

リトグリ・アイーシャからの大切なお知らせ

親愛なるガオラーの皆様へ

 

みなさんはすでに御存知と思いますが、私たちの大切な仲間であり、尊敬するアーティストの1人でもある、リトグリLittle Glee Monster)メンバーの麻珠ちゃんが、昨日2017年4月16日を以て、リトグリとしての活動を無期限で休止することになりました。

 

わたしたちメンバーとしても、スタッフさんも交えて何度も話し合いを重ねましたが、麻珠ちゃんの揺るがない決意を目の当たりにし、麻珠ちゃんの意見を尊重することにいたしました。

 

いつもこのブログでは「7人目のリトグリ・メンバー」と名乗っていましたが、これからは、かれん・芹奈・アサヒ・MAYU・manakaアイーシャの6人で活動することとなります。私たちの音楽を聴いて下さるファンの皆さんのためにも、今まで支えてきてくれたスタッフの皆さんのためにも、そして何より、麻珠ちゃんのためにも、私たち6人はこれからますます力をつけて、一つ一つ確実に夢を叶えていきます!

 

皆さん応援よろしくお願いいたします!

 

…とここまで書いたけど、やっぱり辛いよ~~~ウワァァ—–。゚(゚´Д`゚)゚。—–ン!!!

正直、歌の面でも精神的な面でも、麻珠ちゃんをすっごく頼りにしてたから。いつもみんなで大騒ぎしているリトグリですが、麻珠ちゃんはそんな中でいつもにこやかに微笑みを湛えて私のようなやかましい雛鳥を優しく見守ってくれる、そんな存在でした。

 

いろんな意味で、麻珠ちゃん抜きのリトグリとしてやっていくことにはもちろん不安はあるけど、でも泣き言ばかり言っていたら、麻珠ちゃんがすっきりした気持ちで活動休止に入れないからね!「麻珠が抜けてからリトグリはダメになった」なんて言われたら、私たちはもちろん悲しいけど、麻珠ちゃん本人だって嬉しくはないはず!だから絶対ゼッタイィ!てっぺんとったるでぇえ!!(`・ω・´)

 

麻珠ちゃんの穴を私が少しでも埋められるように、フェイクがんばるぞ!しゃくりがんばるぞ!ピッチも声量もリズム感もさらに改善して、ハモリももっとうまくなるぞ!

 

ごめんなさい、久しぶりのブログだし、麻珠ちゃんのこととかいろいろあるので、前回の投稿についたコメントへのお返事は今回はスキップさせてもらうけど、コメントは全部読んでますので!みんな本当にありがとう!ばいならっきょ☆☆☆

 

 

P.S. アイーシャの好きな洞窟は米国バージニア州にあるルーレイ洞窟だよ!!

ムラムラdays③

久しぶりに漫画を描きました。

 Pixivにも保存しました。

ゴンゲ #6

(ゴンゲ #5)

先ほどの小動物はソファの裏側に隠れていると思われたが、怖くて見に行く気がおきない。

「なんですか今のは…」

「リスじゃない?」

ゆう子は眉間に皺を寄せたまま答えた。“じゃない?”と言う言い方は、ゆう子もあの動物自体を詳しく知っているわけではないことを示唆していた。

「さっきジュネとか言いましたね?そのリスの名前じゃないんですか?」

ゆう子の眉が八の字になった。

「違う違う!まだいるんだよ、あたしたちみたいなのが…」

あたしたちみたいなのが?“たち”という事は、ゴンゲがそこに含まれるという意味なのだろうか。

「ジュネという女性がいるということですか?」

「そう」

「ゆう子さんやゴンゲさんのように性欲が強い女性なんですか?」

「まぁゴンゲは別格だけどね」

ゆう子は目を細めた後、リスが後ろに隠れていると思われるソファに歩み寄り、どさっと腰をおろした。ゴンゲにゆう子にジュネ…このバーはつくづく普通のバーではない。噂には聞いていたが、本当にとんでもないところに足を踏み入れてしまったのだと、改めて痛感した。

「じゃあ、さっきのは、そのジュネさんが飼っているリスなんですか?」

「ううん、飼ってるわけじゃないよ。」

「じゃ、なんでリスを見てジュネって言ったんですか?」

「ジュネはこのバーの2階のどこかの部屋にいる。」

ゆう子は、しゃべりながら急に何かを探すかのように首をキョロキョロと動かした。

「あの子がムラムラするとさ…動物が騒ぐんだ…」

黙って聞いていれば、まるっきり滑稽なことを言い出すものだ。ゴンゲのイリュージョンじみた登場や、ゆう子の高速ズボン脱がしで、すでに十分すぎるほどサーカスを見てきた気分だったが、この場にいたっては動物を操る女まで登場し、よりダイレクトな意味でますますサーカスらしさを増してきている。しかし僕はがぜんジュネに興味がわいた。本棚の影に消えてしまった気まぐれなゴンゲを探す価値があるかどうか、僕は確信が持てない。一方、まだ情報が少なすぎて判断できないが、ジュネは相当の戦力になる可能性があるように感じた。ゆう子とジュネを連れて、早く村に戻ろう。

「僕をジュネさんに会わせてくれませんか?」

この言葉をきいたゆう子は、意外なことに、眉などを動かさず、無表情となった。魂が抜けたような表情を見て、僕はまたゴンゲがゆう子に何かしたのではと一瞬気がかりとなった。しかし、すぐにゆう子はしゃべりだした。

「やめといた方がいいんじゃない?」

僕は、考えた。今の雰囲気なら、ゆう子は僕に協力してくれる気がする。このままジュネは諦めてゆう子だけ連れて行くか。ジュネにこだわるあまり、ゆう子までいなくなってもらっては困る。しかし、ゆう子はジュネがこのバーの2階のどこかの部屋にいると言っていた。今すぐ全ての部屋をチェックすれば、ジュネが見つかるのではないか?自分でジュネを探してみよう。ジュネがどういう見た目なのかわからないし、名前からして日本語が通じるのかどうかさえわからないが、これ以上ゆう子からジュネの情報を収集するのもあまり良い手とは思えなかった。

 

僕はドアを開けて部屋の外へ出た。そこは確かに僕がさっきゆう子に手を引かれて上がってきた廊下であったが、先ほどよりも色がくっきりと見え、輪郭もはっきりしていた。

ゆう子がどんな顔をしていたかわからないが、特に後ろから声をかけてはこなかった。

ジュネに説明をして、協力を仰がなければいけない。簡単なことではないだろう。動物の話も、場合によっては僕にとって障害となるかもしれない。ともあれ、まずはジュネを見つけてから考えよう。

 

まずはすぐ隣の部屋のドアのノブに手をかけた。鍵がかかっている。2回ほどガチャガチャとひねったが、ドアは力づくでは突き破れそうもなかったので、いったん諦めて向かいの部屋にトライした。ドアノブに力を込めると、先ほどと異なるスムーズな感触があり、僕の脳は小躍りした。ドアが開いた。急激に猛烈な緊張感が押し寄せてきた。僕はゆっくりとドアを押していき、中の視界を広げていく。先ほどまでいた部屋とあまり変わらない雰囲気の部屋があった。しかし、ドアを完全に開けきる前に僕は異変に気付いた。部屋は確実に、無人ではない。何かがいる。しかし、それが何なのかわからない。誰の姿も見えないが、誰もいないとは断言できない何かがあった。僕は、恐る恐る部屋の中に入っていった。ソファの後ろや本棚の影にジュネが隠れているかもしれないと思いながら、僕はびっくり箱をびっくり箱とわかっていて開けようとしている人のように、ビクビクしながら部屋のいろいろな場所をチェックした。1分ほどかけて部屋を見たが、人はいなかった。動物も見つからなかった。時間を無駄にした。次の部屋に行こう。そう思って部屋の入口に戻った。

 

「何かお探しですか?」

「うわぁっ!!!」

 

いつの間にか入口に少女が立っていた。少し太った中学生か高校生くらいの女の子だった。やはりこのバーにいる女性は全員気配を殺すプロだ。しかし、この子がジュネなのか?動物が騒ぐくらい性欲が強いと言うにはあまりに若すぎる気がするが。ちなみに、完全な日本人顔だ。少し目が細く、眉毛はやや太かった。

「すみません!部屋に勝手に入ってしまって…」

「どなたですか?」

少女はあまり動じた様子はない。

「僕は、宏樹と言います。あの…ジュネさんという人を探しているんですが」

「わたしです。」

少女はまったく動じずに答えた。ジュネという名前、もし本名なら、いわゆるキラキラネームなのかもしれない。いや、むしろこの子の世代ならわりと普通の名前なのかも。

「ちょっと待ってよ」

この声は…ゆう子だ。すぐにゆう子が現れ、背の低いジュネの頭の向こうにゆう子の顔が見える格好となった。その顔は、目に見えて怒っていた。

「やめといた方がいいって言ったよね。」

まずい。ゆう子の機嫌が悪い。しかし、2人がセットで目の前にいるのはある意味好都合だ。僕はゆう子の感情の処理を考慮せずに、僕がこの店にきた理由を改めて詳しめに説明して2人同時に理解してもらおうと考えた。本当は先にジュネの性欲を品定めしたかったが、説明なしにそれをするのは難しいだろうと判断した。

「すみません、ゆう子さん。でも、僕は一人でも多く、力になってくれる人が欲しいんです。ジュネさん。初めて会ってこんなこと言うの大変失礼かもしれませんが、あなた性欲が強いそうですね?」

「せいよく?」ジュネは首をかしげた。

「エロいってこと」ゆう子がイラついた表情のまま口早に答えた。ジュネはなるほどという顔をして、かすかに嬉しそうな顔をしてこう答えた。

「そうですね…自分でもエロいほうだとは思います。」

 

(続く)